不死身のメイビス | 札幌の犬のしつけ・幼稚園HappyDog

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不死身のメイビス

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実は、つい先月我が家の犬であるジャーマンシェパードのメイビスが、誤飲のためにあわや死ぬところだった。冗談とか、誇張ではなく、本当に命が危ぶまれるほどのヤバい状況だった。記事にしないつもりだったが、とあるお客様に話したところ、「症状など自分の犬が同じことをしたときに参考になるので、書いたほうがいい」と言われ、書くことにした。
ここから先は、吐いただの、下痢をしただの、というお話なので、読み進めるのは自己責任でお願いします
先月のとある水曜日の夜。グインとメイビスをいつものように庭に出し、ケージの掃除を終えて庭に戻ったら、あちこちに大量の下痢の跡がある。庭に出す前に散歩をしたが、そのときは2頭ともしっかり良い便をしていたため、「胃腸炎でもなった?でもどっちだ?」といぶかりながらも、2頭をケージに戻し、庭の掃除をしようとよくよく見たら、それは下痢ではなく嘔吐の跡だった。
まだ庭には雪が積もっているので、スコップで嘔吐物をすくって新聞紙の上に乗せていく。犬の幼稚園をしているので、感染症だとまずいな~と思いつつも、吐いた跡が4か所もあり、1か所ごとの嘔吐物の量が多く、下痢がないこと、突発的に起きたことから、「これは胃腸炎じゃなく、誤飲?!」とピンときた。
実はメイビスは誤飲の常習犯である。生後1歳未満のときに、隣のケージの上に積んであったぞうきんの山を、どうやったのか自分のケージまで引っ張りこんで食べてしまった。食べただけならいいけれど、どこかで詰まって具合が悪くなり、病院で腸のぜん動をうながす注射を打ってもらって、「これで出なかったら手術だよ」と言われたが、翌日無事に便と共に排出された。
1歳のときには、引っ張り防止散歩用のハーネスをバラバラに壊しただけでなく、食べてしまい、これも詰まって具合が悪くなり、またもや病院のお世話になった。同じ処置で再び便から排出され、手術には至らなかったが、いつかとんでもないものを飲みこんで、手術をする羽目になるのではないか?と危惧していた。
今回は、誤飲したにしても何を誤飲したのかがわからなかった。今まで何かを「丸飲み」したことはなく、おもちゃにしても、おもちゃじゃないものにしても、めちゃめちゃに壊したり、破いたりした跡があるため、何を飲んだかわかりやすかった。しかし、そういった形跡はこの数日間でなかった。散歩中の拾い食いについては、グインもメイビスもあまりすることがなく、したとしても「何食べてるの、出しなさい!」と言うと、ぼと・・・っと出してくれる。散歩中に、詰まるようなものを一瞬で丸飲みすることは、考えにくかった。
なんだかわからないけど、症状が出たのが夜だったため、木曜日に病院を受診。レントゲンでははっきりと詰まっているものがわからず、先生は腸をぜん動させることで、詰まりを悪化させるリスクがある、と言いつつも、吐き気止めとぜん道を促す注射の処置をしてくれた。しかし、夕方から急速に具合が悪くなり、水を飲んでも吐くようになったため、翌日入院して精密検査することになった。
誤飲だけでなく、急性膵炎の疑いもあるということで、メイビスを預けて家に戻ったところ、腸に何かが詰まっていることがはっきりしたため、手術をすると連絡がきた。実はこの時点で、メイビスの全身状態は急激に悪化していて、麻酔をかけるのにも危険な状態だったという。獣医師が2人がかりで、麻酔の管理、誤飲したものを除去、と分担して手術を行ったが、麻酔を何度も止めなければならないほどだった。
術後の面会に行った時、「これって生きてるの?」というくらい、ぐったりと横たわるメイビスが痛々しかった。目も開けなければ、声かけにも反応しない、腎機能の悪化と腹膜炎を起こすリスクがあり、先生が「今夜一晩がヤマです」というのも、納得できた。「メイビス頑張るんだよ!」と声かけをして帰ったものの、その晩は熟睡できなかった。
しかし、結果的にメイビスは一命をとりとめた。翌日にはおしっこが沢山出て意識もしっかりし、腎機能もみるみるうちに回復して4日後には退院することができた。最初は液状のフード(本当に液体)から、缶詰をミキサーにかけた流動食、ドッグフードをふやかしてミキサーにかけた流動食、と段階を踏んで食事をもとに戻し、腹膜炎を起こすことも、膵炎を起こすこともなく、あきれるほど早く元気になった。
犬が急に何度も吐き、下痢がなく、吐き方も突発的に勢いよく吐く場合、誤飲を疑ってすぐに病院へ行って下さい。北海道の場合、バーベキューの季節にトウモロコシの芯を誤飲することがよくあります。トウモロコシの芯は絶対に消化されることなく、高確率で詰まりますので、塊で飲みこんだ場合は要注意です。誤飲のほかに急性膵炎の可能性もありますが、こちらも緊急性の高い病気なので、早急に病院へ連れて行きましょう。

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