ドッグサイコロジー相談室:ラブラドール×ホワイトシェパードMIXのカイ編(2) | 札幌の犬のしつけ・幼稚園HappyDog

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ドッグサイコロジー相談室:ラブラドール×ホワイトシェパードMIXのカイ編(2)

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前回様子はこちら

2回目のセッションは、前回と同じようにジェントルリーダーを使って、引っ張らず横について歩く練習です。ジェントルリーダーは、馬の頭絡(とうらく)と同じ原理で、頭の位置をコントロールすることで、行動全般をコントロールしやすくする、という道具です。口輪のように見えますが、犬は口を自由に開けることができ、マズルを締めつけるものではありません。

1回目の時はちょっと遠慮がちだったカイですが、今回は最初からすごい力で飛びついてきて、しがみついて離れようとしません。これは、支配的な行動なので、スタッフと2人がかりでクッションリードをつけ、ジェントルリーダーを装着しました。「これをつけられると、行動を制御される」と覚えているようで装着に手こずりました、なかなか知能が高い子です。

装着に手こずったため、散歩中も前回より抵抗することが予想されたため、チェーンカラーも装着しました。私が使うのは、鎖の輪が大きめの楕円形で、一気に首が締まることがない安全で、かつチェーンの制御力はとても高い、ドイツ式チェーンです。

前回はあまり抵抗なく歩いてくれたのに、今回は「こんなもの外してほしい」といわんばかりに、何度も立ち止まったり、頭を振り回したり、前足でマズルを掻いたりします。すべて、コントロールから逃れたいという要求なので、飼い主さんには「要求に気づかないふりをして、明るい声でさあ行くよ!と言って歩き続けてください」と伝えました。

途中、道路わきの草の上で寝転がる、ということもしましたが、私が無言でチェーンカラーを引いて歩きだすと、2回であきらめて寝転がるのはやめました。ジェントルリーダーは、動かない時に強く引いてしまうとかえって制御がかかりすぎるため、立ち止まったり寝転がったりしたときは、カラー(首輪)を引くのが正解です。

幸いというか、カイはその気になればとても上手に横について歩ける子です。引っ張る犬の中には、そもそも横について歩くことができない、という子もいますが、カイは自分の思い通りに歩きたい、好き勝手にしたい、という理由で引っ張りが起きているため、ジェントルリーダーを装着すると、別の犬のようにゆっくり横について歩けます。

今後、飼い主さんだけでお散歩をさせようとするとき、ジェントルリーダーの装着を拒むことが予想されます。そのときは、「装着させなければお散歩に行かない」(カイは室内で排泄できます)という、毅然とした態度をとることをお願いしました。お散歩に行くか行かないか、お散歩ではどうふるまうべきなのか、主導権が誰にあるのかをはっきりさせないと、問題は解決しません。

犬はとても根気強いので、こちらが根負けしないよう、「いい子でいなければ報酬(散歩)は無し」を一貫してやり通すことが大切です。まだまだ若いカイくんとの生活、飼い主さんが主導権をとっていけるよう、サポートしていきたいです。

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